高架下

すずろに書くよ

ゾット帝国あらすじ&感想その4

前回はこちら

4話5話の感想とあらすじを書きます。今まで1記事1話のペースだったんですが、この4話と5話はかなりの問題児だったので一気に書こうと思いました。ここまで順調にきていただけに非常に衝撃を受けました。もし本編に行くなら、第4話「絶体絶命」のリンクはこちらhttps://ncode.syosetu.com/n1830fe/5/

覚悟して読んでください。

4話「絶体絶命」のあらすじと感想

魔物の攻撃によりカイトのシャボン玉にヒビが入ります。原文ではヒビは罅と漢字で書かれていました、読める人多くないと思うんですが。一方ネロのシャボンは攻撃を吸収しているようで、カイトはこの魔法の発動者ミサに問い詰めます。ミサはカイトの幼馴染ではあるもののネロにぞっこんで、カイトには見向きもしなかったので、自分のシャボンを手加減して作ったのではないか、と怒るカイト。それに対しミサは冗談めかして彼に十字を切ってお別れを言います。ネロは二人の事は気にせず発明品で敵の情報を探っています。自分のシャボンにヒビが入るのを目の前にしながらカイトはミサが本当に自分のバリアだけ手加減したのか悶々とします。手加減するはずはないと言い聞かせつつも現実としてはミサとネロのバリアと異なりどんどんもろくなる自分のシャボンを見るカイト。そこにメタリックな二羽の大鷲が現れ、口から放たれるガトリングガンとミサイルによってついに彼のシャボンは割れて彼は空中へ放り出されてしまう、というところで4話は終わります。あらすじとして要約するとそうでもないのですが、ミサの行動、カイトの心情の移り変わりがちぐはぐで理解するのに10分はかかりました。しかも「おそらく要約するならこう」という段階を出ておらず未だに完全には分かっていません。読んでも読んでもたった数行が全く分からない宇宙のような文でした。そして5話で私の理解力は絶望の底に叩き落とされます。

第5話「カイトとミサ」のあらすじと感想

空中に放られ、ついにはミサとネロが見えなくなったカイトはすべてを諦めて涙が滲んでまぶたを閉じます。ではその次の文を見てみましょう。

 

 

「こらあああああ! カイトおおおおお! なに諦めてんのよっ! あたしがカイトを助けるんだから! 幼馴染を見捨てたりしないわよ! 今行くから待ってなさいっ!」

ミサの怒声が天から聞こえる。

 

 変だな。これは夢か?

 いや、オレはまだ死んでない。

 気のせいじゃない。ミサの声が聞こえる。

 オレはゆっくりと瞼を開ける。

 

 オレの視界に、ミサがホバーボードの後ろの二本マフラーから激しく火を噴きながら、ホバーボードのエンジン全開でオレを追いかける姿が映る。

 ミサの姿を見て、オレは鼻を鳴らし喉の奥で笑う。ミサに見捨てられたかと思ったぜ。

 

 

原文まんま引用しました。

は?

どうやらミサがカイトを助けにきたようですが意味が分かりません。地面に落ちるギリギリのところで助けにくるくらいならもっと早い段階でシャボン玉の耐久力を上げておけばよかったのではないでしょうか。ミサに見捨てられたかと思ったぜ。って、いや見捨てられてたんじゃないですかね、でも助けに来たし見捨てられてはいないのか、、、ミサの行動が意味不明すぎてここで私の脳はバーストしました。

ここで少し考察します。この行動のアホさ加減は11歳の幼さから生まれたものだと理由付けすることはできません。幼さによる思慮の浅さとはこういった類のものではないからです。幼さに理由を見出すならば、カイトに問い詰められた段階でシャボンを強化するか、落下しても助けに行くという選択はしないか、ということになるだろうと考えます。シャボンに入ったヒビがシャボンを割る程の危険なものかどうかくらいは発動者である彼女は当然知っているはずなのに、強化やサポートをしなかったということは、あの時点では確かに彼女はカイトのシャボンだけ手加減しており、それで彼がどうなろうと良いと本当に思っていた。これは確定的でしょう。しかし、カイトが落下してからしばらくしてから助けに来た。彼女曰く、幼馴染を見捨てるわけはないとのこと。これはもちろんカイトに向けて言ったことですが、ここでの幼馴染とはカイトだけでなくネロのことも指しているのではないでしょうか。4話の最後に大鷲が現れたとき、ネロはミサにカイトをなんとかしろと怒号を浴びせます。彼女がカイトを助けにわざわざ急降下してきたのは結局はネロのこの一言があったからです。おそらく、割れるとは思っていなかったというのが最初に想定される理由ですが、一撃で割れたのならともかく、徐々にヒビがはいって最終的に割れたのですから、これは否定されてしかるべきです。結局、これで彼女は「とんでもない間抜け」もしくは「好きな人の言うことだけは聞くが本性は幼馴染すら見捨てる冷徹なやつ」のどちらかになってしまったのです。個人的には後者推しですが。

その直後ミサの上から来る大鷲はカイトが倒さなければならなくなります。ミサはカイトを助けるので精いっぱいだからカイトがなんとかしろ、らしい。お前が引き起こした事態のくせに。そのくせ世話の焼ける男だのなんだのと言い始めます。ミサの魔法でこの事態は切り抜けるのですが、もう私の彼女への評価は最悪です。ツンデレを作ろうとして人間の皮をかぶった出来損ないが完成してしまった感じです。そんななか最後の壁が現れます、読者にとって。

なんとか窮地を抜けたミサとカイトは次のようなやりとりをします。

 

 

ミサはオレの手を掴んだままため息を零す。

「やっと掴んだわよ。邪薩が入ったけど、まあいいわ……」

 やれやれという感じで、ミサは瞼を閉じで肩を疎めて首を横に振る。

 

 オレはミサに親指を突き出した。

「オレはミサを信じてたぜ。一時は諦めたけどな」

 歯を見せて、オレはミサに笑いかける。

 

 

もう勘弁してくれ、結局信じてたのか信じてなかったのかどっちなんだ。もうこの際誤字なんてどうでもよくなってきます。さらにこれに続くように

 

 

ミサは顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにオレから顔を背けた。

「べ、別にっ。ま、まあ、幼馴染だし? ネロに言われたし? それにしても、危機一髪だったわね」

 ミサはオレから顔を背けたまま、額の汗を手の甲で拭う。

 

ツンデレ属性なのでこういうとき本音は言わないはずなので「ネロに言われた」は理由ではないのか、そもそもカイトには興味がない設定なのだからこんなセリフを言わせなくてもいいのではないだろうか。いや、ツンデレ属性ならネロに素直に求愛できないのでないか、、、、訳が分からないのですがここでひとつ思いつきました。以上の言動から、もしミサがツンデレ属性ならば彼女は本当はカイトのことが好きだったが、小学生男子のような心理で好きな人にあえて意地悪をしてしまう子で、その行動の結果を想定できないとんでもない間抜けであるか、そうでなく彼女がツンデレ属性でなければ、好きな人に言われないと幼馴染の命すら助けない冷徹でかつ行動がどっちつかずの間抜けか。ということになります。

ここまででかなりのボリュームになりましたが5話はまだ続きます。どうやらミサとネロのデートの待ち合わせ場にカイトが凸して二人を森に連れてきたそうです。ネロはデートだという意識がなくカイトに待ち合わせ場所を言ったのだとか。ネロはミサのことを異性として見ていないことをカイトは知っていますが、彼女に言い出せないでいました。ホバーボートに乗り、デートが台無しになって浮かない彼女を見て、カイトは恋に協力しようと思ったとき、ミサの魔力が枯渇して落下し始めます。因みにミサはこのホバーボートをネロと呼んでいるという気色悪い事実が明かされます。彼女への好感度下がりっぱなしです。気絶したミサとホバーボートとかかえて落下していくカイトは川に飛び込もうとしてこの話は終わります。

まとめ

疲れました。

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