高架下

すずろに書くよ

ゾット帝国あらすじ&感想その2

前書き

今回は第2話を読んでいきましょう。前回、一人称視点のみで物語が進むことに対して珍しいといった旨の感想を書きましたが、軽く他のなろう原作を読むと、そこまで珍妙なものでもないんですね。第2話「一難去ってまた一難」本編はこちらhttps://ncode.syosetu.com/n1830fe/3/

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第2話のあらすじと感想

魔物に囲まれた主人公カイトは闘おうと友人のネロにもちかけますが、ネロは呆れ、水たまりを利用して感電させて乗り切ろうと提案します。そのために彼は銀色の小球を用いると言うのですが、読者もカイトもそれで感電する意味が分からないのでもちろん反対します。そこで

 

「「ボクを信じろ。それとも、カイトはボクを信じられないのか?」

 ネロが念を込めてオレの脇腹を小突き、ネロはカイトに意思表示する。」

 

と書かれるのですが、無理です。信じられません。私達読者はまだ彼らのことを何一つとして知らないからです。ネロとカイトがどれだけの仲なのかも、彼の実力の程も、これが最初の場面であるため情報がありません。もしかしたら前編で艱難辛苦を共に越えてきたのかもしれませんが、如何せん今作から入ったわたしには知る術もありませんでした。さらに信じることができなかった理由がもう一つ。このセリフの前に彼は「後のことは考えていない」と宣います。後のこと考えてないやつのことを信じるのは厳しいです。結局もちろんカイトはネロのことを信じてこの状況を乗り切ります。この小球はゾット帝国騎士団科学者であるネロの父親の発明品だったようです。事態が収まり、上空で待機している幼馴染の少女ミサのことも頭によぎり、この場を離れようとした二人でしたが、魔物の生き残りが黒焦げになった魔物の死体を食べ始めるのを目撃します。 

 

 「その魔物は、低く唸りながら足を踏み鳴らし、なんと姿を変え始めた。

 その魔物は皮膚が解けてメタリックの骨格が露わになる。足の爪がさらに鋭くなり、背中にキャノン砲が現れた。

 それぞれメタリックの骨格姿に変えた魔物の背中に様々な武器が現れる。

 ミサイルランチャー、ガトリング砲、ビームキャノン砲。」

 

 この展開結構面白いと感じました。これは想定していませんでした。こいつらに攻撃されてこの話はおわりです。次回が楽しみです。

まとめ

主人公カイトの心理描写などは相当うまく書けているのではないかなと思いました。なろうはもともと趣味で小説を書く場ですから、無粋な指摘は控えてゆるーくツッコむ感じで読もうとしていたのですが、その期待を裏切られるほどに想像するよりずっとよく表現されていました。これなろうのなかだとどれくらいのレベルなんでしょうか、そんなことも気になりました。